《第二幕》
 王位に対する野心のふくれ上がったマクベスは、血のついた幻の短剣に誘われてダンカン王の寝所へ行き、ついに王殺害を実行する。マクベス夫人はこのことを、王の護衛の仕業と見せかける。翌朝、マクダフ、レノックスが王を起こしにやって来て、王が殺されているのを発見する。身の危険を感じたマルコム、ドナルベインは国から逃亡する。

≪第一幕≫
 3人の魔女が荒野に現われ、マクベスにグラームズの領主、コーダーの領主、未来の国王と呼びかけ、歓迎する。バンクォーには、子孫が王位に即くと予言し、霧の中に消えていく。しかし、ダンカン王は、息子のマルカム王子を王位継承者に指名する。マクベスは魔女の予言の実現を危ぶみ、確実な手段(王殺害)を取ろうと考えるが、いざ、王一行がマクベスの城に到着すると躊躇してしまう。そこでマクベス夫人が夫の意気地なさを責めたてると、ようやくマクベスは計画を実行しようと覚悟を決める。


《第四幕》
 地獄に通じる洞窟の中、3人の魔女の所にマクベスが訪れ、自分の運命をたずねる。そこで女から生まれたものには打ち負けない。また、バーナムの森がダンシネインの丘の方に動いてない限り、マクベスは安泰だと予言される。
 ファイフ城の一室で、マクダフ夫人が子供と留守番をしている。家族を置き去りにして逃げた夫を、薄情者と恨む。そこへ見知らぬ男が駆け込んできて、2人の身に危険が迫っていることを知らせ、去って行く。入れ替わるように刺客が侵入してきて、子供を殺し、夫人の後を追う。

≪第三幕≫
 冷静なバンクォーはグラームズ、コーダー、王位を魔女の予言通りに手に入れたマクベスを、王殺しの件で疑い始める。一方、マクベスは気品を持った気高いバンクォーを恐れ、そしてまた、彼の子孫が王になると予言されたのを思い出す。そのためバンクォーとその息子であるフリーアンスをうとましく思い、出掛けた彼らに刺客を送る。
 その結果、バンクォーの息の根を止めることができたが、フリーアンスはできたが逃してしまう。その夜、宴会の席でバンクォーの死を刺客から聞いたマクベスはほっとする。しかし、そのあとバンクォーの亡霊が出現し、マクベスは恐れおののく。マクベス夫人がその場を取りつくろって事はおさまるが、 周りの貴族たちに不信を抱かせることになる。

≪第五幕≫
 ダンシネインのマクベスの居城、侍医と侍女がマクベス夫人のうわさをしていると、夫人がろうそくを片手に現われる。夢中歩行中の夫人は、奇妙な行動を取る。
 マクベスの城内では、多くの諸侯が逃亡し、その上、1万ものイギリスの大軍が攻めてくるという凶報に接したマクベスが、自分の長い人生も黄色い、枯葉のようだ、とつぶやく。
 その後、マクベス夫人の死や、バーナムの森が動いたという知らせを聞いて、マクベスは討ち死にする覚悟を決める。そんな時、マクダフが宿敵であるマクベスを見つけ、追いすがる。マクベスは、女から生まれたのではなく、帝王切開で母の体内から取り出されたというマクダフの言葉に勇気をくじかれるが、今一度勇気を奮い起こして、最後まで戦う。

Macbeth

ストーリー