栄養価だけを考えた食事から
人を幸せにするおいしい食事へ
「老人ホームの食事はおいしくない」、そんなイメージを覆した企業があります。主に高齢者福祉施設の給食業務を手がける、藏ウェルフェアサービス株式会社です。「2005年、『人生最後の食生活をいかに豊かに楽しく送っていただくか』をテーマに設立しました。“ひと手間”を惜しまない、心ある料理をご提供しています」と、代表取締役の藤岡和子さん。目からも食欲をそそる食事を考案するのは、同社の管理栄養士たちです。彼女らが所属するメニュー部は、特別養護老人ホームを主とする一課、有料老人ホームを主とする二課に分かれ、平均で1人4施設を担当しています。毎食の基本メニューは課で考案し、そこから施設ごとの基準や要望に合わせてアレンジ。スタンダードなものを好む施設もあれば、常に目新しいものを好む施設もあり、細やかな対応が必要です。