学祭で行われた「メディア表現学科コンクール」
その表彰式が、11月8日(木)お昼休み、811教室で行われました。
教員2名で審査を行い、
更に学祭でお越しいただいた皆様の投票結果も発表。
今年は「夢」をテーマとし、様々な作品が出品されました。
最優秀賞
3年 上田苑佳「ゆめみごこち」
本人のコメント
何かに囲まれていること、その安心感や夢を見ているようなほわほわした気持ちを透明水彩を用いて表現しました。モチーフに選んだオッパイとケモノはそれぞれぷるんとした感触や、モフモフ、コロコロとした感じを意識して描き、柔らかい雰囲気を大切にしつつしかしきちんと質量のある深みを出すのに苦労しました。
寸評
裸の少女が見る夢がおっぱいであったり、毛に覆われた小動物だったりするのは、胎内回帰願望なのか。柔らかさや暖かさが伝わってくるような触覚的な表現は作者の人柄を現している。どこかユーモラスでエロティックな夢の世界が理屈抜きにストレートに伝わってくる作品。
優秀賞
3年 高橋好実「予知夢」
本人のコメント
この作品は、釈迦の手が水晶玉にこれから起こる出来事を見せる予知夢を表現しました。黒い場所は全てつながっている。釈迦が見せるは、悪夢か、それとも…。アイマイな未来への不安と妙に安心するような感覚を感じてほしいです。
寸評
切り絵の手法を使った繊細かつ大胆な構図。白と黒のきっぱりとしたコントラスト、カッターで切り取られた鋭い線が緊張感を作っている。釈迦の手の線が反転するところにドキッとさせられた。切り絵の技術にも圧倒された。
優秀賞
1年 八木渚「Going my way」
本人のコメント
私は人生を、ずっと自分らしく生きていきたいと思っていますので、それは永遠の夢です。この写真は何気なく道路を撮っていたら、たまたま自転車をこいだ人が通り、作品として出来上がりました。この人はとても“我が道を行き、自分らしく生きている”感じがします。
寸評
夢の中にいるような淡いトーン。俯瞰的なパノラマのせいか、交差点が丸く歪んでみえる。どこにでもある風景のようで、どこでもないような世界。一瞬、外国の町を想像したが、よく見ると日本のどこかだとわかる。自転車の人物が空間にアクセントを与えた印象的な構図。日常の裂け目から覗いたような不思議な雰囲気に仕上がっている。
作品賞
3年 安藤佳穂・上田苑佳「女子大生のお財布事情」
本人のコメント
綺麗ごとなんて言ってられない!夢を叶えるにも何をするにもお金は必要なのです。そんな金欠女子大生に夢のようなお助けキャラ、金運UP間違いなしの招き猫とフクロウ!これでもう金欠なんて言わせない。(金運UPには個人差があります)
寸評
猫に小判。フクロウにも小判。「諭吉がほしい」とストレートなメッセージが、けっしてうまいとはいえない文字で殴り書きされている。「英世でも良い」でと控えめなところは、知恵深いフクロウの視点か。夢にしては、現実的すぎるけど、思わず笑ってしまう秀作。
作品賞
3年 阪中優歌「夢をかなえる魔法」
本人のコメント
「目を大きくしたい」「鼻を高くしたい」「肌の色を白くしたい」誰もが一度はそのような事を願うのではないでしょうか?化粧はそんな夢をかなえることができる魔法です。そんな魔法をこの作品で少しでも感じ取っていただけると幸いです。
寸評
女子力とは、化粧力のことなのか。ありきたりの表現だが、やはり驚いてしまう。「かわいい」って何だろう。限りなく表層的な話かもしれない。どんどんフラットになっていく奥行きのない顔。顔で「私」を遊ぶ時代なんだね。