甲南女子大学 ブログコレクション

甲南女子大学

学科日誌 理学療法学科

入学宣誓式

学科長挨拶

 甲南女子大学看護リハビリテ-ション学部理学療法学科に入学された61名の皆さん、ご入学誠におめでとうございます。大学進学に向けて、一生懸命に取り組んできたことと思いますが、その努力に対して敬意を表すると同時に、暖かい愛情を持って皆さんを支えてこられた保証人の方々をはじめ関係する皆様に心よりお祝い申し上げます。
 大学における新たな生活に対しては期待や希望があるとともに不安もあるかと思いますが、皆さんがこれまでに培ってきた力だけでなく、人として成長することを基盤として、理学療法士として活躍するために必要な様々な力を身につけていただき、有意義な学生生活を送っていただければと思っております。そのために、教職員一同でお力添えできればと思います。
 皆さんが目指す理学療法の起源は、紀元前にあるとされます。理学療法の名前が初めて見られるようになったのは約200年前の北欧、近代的な理学療法が確立されたのは100年前、過去の世界大戦で負傷した兵士や世界的に流行したポリオという病気の治療がきっかけとされています。大まかに100年の歴史を持つ治療です。当時の写真で見ますと治療者はつまり理学療法士は女性ばかり、Mother of Physical TherapyといわれているMary McMillan先生も女性であります。日本では少し違い男性が僅かばかり多いのですが、理学療法士は世界的に見れば女性が目指す職業なのです。本学に理学療法学科がある理由の一つです。
本学科は昨年度開設10周年を迎えた、日本で唯一の女子大学のPT学科であります。現在までに400名を超える理学療法士を輩出してきました。卒業生は女性理学療法士としてすでに各施設で中核的役割を果たし始めています。皆さんにもぜひその一因となっていただきたいと思っています。そのためには、大学生活の中で理学療法士として活躍するための基礎を築かねばなりません、そして、資格を取得しなければなりません。
 理学療法士は女性の一生の仕事としてとても良い仕事と思います。他の医療職種に比べ夜勤がほぼないことは、出産や子育てには有利です。また、理学療法士は、治療者です。医師が薬や手術を用いて治療するように、理学療法士は主に運動という薬を用いて患者さんを治療する専門職なのです。治療者ということは患者さんの喜びや悲しみを共有できるということ、このことは何にも変えることができない仕事のやりがいです。医療専門職で実際に治療という名のもとに仕事をしているのは、医師の他には、理学療法士や作業療法士なのです。理学療法は一般に知られているイメ-ジよりとても高度な治療技術です。是非、その良い点に目を向け、理学療法士を目指していただければと思います。
 最後になりますが、本日入学された皆さんの大学生活が実り多いものになること、障害を持つすべての方々のために活躍できる人材としてこの大学を巣立つことを祈念して、私からのお祝いの言葉といたします。

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