甲南女子大学 ブログコレクション

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学科日誌 医療栄養学科

管理栄養士のお仕事ファイル④ ~公衆栄養編~

みなさん,こんにちは医療栄養学科です。

本日,公益財団法人 兵庫県予防医学協会より谷川亜有美先生にお越しいただき,
1年生は“管理栄養士入門”の授業を受講しました。
兵庫県予防医学協会は,兵庫県,神戸市,医師会などが協力し,
健康保持・増進に努め,広く社会貢献されています。
人間ドックや特定健康診査・特定保健指導,健康づくり教室,講師派遣,
健康科学セミナー,執筆など,多岐にわたる仕事内容がありました。
“公衆栄養”の分野は,なかなかイメージがつきにくいのですが,
とてもわかりやすく教えてくださいました。

その中でも,特定保健指導は,
管理栄養士が医師,保健師と並んで行う大切な仕事です。
病院で行う栄養指導は,傷病者(病気や傷のある方)が対象ですが,
特定保健指導の対象者は,生活習慣病の発症リスクが高く,
生活習慣の改善による予防効果が多く期待できる方,
すなわち,健康な方が対象です。
対象者が「自分で原因を見つけて改善する工夫をする」ことが
できるように支援する必要があります。

指導を行った後は,定期的に対象者の方と手紙を通したやり取りを行います。
対象者の方の生活や背景をイメージし,受理・返信のしやすい曜日を選んで投函し,
最後に手書きで励ましのメッセージを添えています。
継続して取り組めるよう,きめ細かな心遣いをされていました。
この手紙のやり取りは,対象者の生活習慣を改善する意欲につながるとのことでした。
同じ栄養指導でも,臨床栄養と公衆栄養との違いを知りました。

また,健康づくり教室では,手作りのクイズや食材カードを用い,
おもしろい授業になるように媒体を工夫されていました。

多くの方々の健康保持・増進に努めるためには,対象者の立場に立つこと,
興味や関心を惹く工夫が必要であることを知りました。

最後に,“あしたの管理栄養士”に求められるものを教えていただきました。
その中でも「傾聴」が印象的でした。
栄養指導というと,管理栄養士が「話す」というイメージがありますが,
対象者は,「聴いてほしい」という思いを持っています。
ここでも,管理栄養士は,相手の立場に立ち,思いやることが必要であることを教えていただきました。

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